リハビリテーション科の活動内容
リハビリ科内各専門チームでのリハビリテーションの充実に向けての取り組み
疾患別でのリハビリテーションの専門性の向上を図る為に、リハビリテーション科内で専門チームを作り、それぞれのチームが率先して活動し、知識・技術の向上を図り、また他スタッフへの伝達・講習などを行い、リハビリ科内全体でより良いリハビリテーションを提供できるように活動しています。
呼吸器チーム
呼吸器リハビリテーションとは、病気や外傷によって呼吸器に障害が生じた患者さんに対して、可能な限り機能を回復し、あるいは維持することによって、症状を改善し、患者さん自身が自立した日常や社会生活を送れるように継続的に支援する医療です。
当院では主に肺炎やCOPDなどの急性期や回復期、維持期と呼ばれる期間に対してリハビリテーションの介入をしています。
リハビリ内容では呼吸機能の向上や呼吸苦の軽減を目的としており、呼吸苦を軽減させるような呼吸方法や痰の出し方の練習をします。又、呼吸状態に合せた動作指導、身体機能の向上、日中の活動性を向上させる為に関わって介入しています。
資格保持:三学会合同呼吸療法認定士・認定理学療法士(呼吸)
主な活動内容:呼吸器疾患の症例発表や院内症例検討、リハビリ科内の勉強会、院外勉強会・学会参加
糖尿病チーム
糖尿病リハビリテーションは、運動療法、生活習慣や運動習慣の指導を含む治療介入が、糖尿病とその合併症の予防・管理、心身機能および活動性の維持・向上、生活の質改善などに繋がり、糖尿病の重要な治療手段として位置づけられています。
当院では糖尿病専門医師を中心に看護師、栄養士、薬剤師、リハビリが連携し、糖尿病への治療・教育を行っています。2019年度にリハビリテーション科糖尿病チームを結成し、2021年度に理学療法士が糖尿病療養指導士の資格を取得、多職種と連携し運動の管理などを積極的に進めています。
リハビリでは、エルゴメーターやトレッドミル、重錘などを用いて有酸素運動やレジスタンストレーニング(筋力トレーニング)を中心に指導しています。理学療法士の運動の専門性を活かし、患者さんとじっくり話し合い、身体機能や生活背景に合せて日常生活の中で無理なく実践出来る運動を提案し、継続して運動に取り組めるように支援しています。
資格保持:糖尿病療養指導士
主な活動内容:糖尿病教育入院での運動療法の指導、リハビリ科内の勉強会、病院内カンファレンス、学会発表に向けて研究への取り組みを行っています。
摂食・嚥下チーム
摂食嚥下とは、目で見て食べ物を認識してから、口を経由して胃の中へ送り込む一連の動作のことです。脳卒中の後遺症や、神経難病、認知症、加齢などによって、その一連の動作のどこかの段階が障害され「食べること」「飲み込むこと」などが難しくなることを摂食嚥下障害といいます。
当院では医師・看護師・管理栄養士・リハビリなどの多職種が協力し、栄養状態、食事の状態、口の中の衛生状態をチェック・評価し、連携を行いながら治療や訓練をすることで、食べる機能の回復や肺炎を防止し日常生活における活動性の向上を目指しています。
摂食嚥下リハビリチームでは主に理学療法士が摂食時の姿勢調整などの環境設定などを行い、言語聴覚士が口腔の状態に合せたケア方法や摂食時の練習や介助方法の選択などを行っています。
患者さんにとって安全かつ快適な摂食嚥下状態にできるように努め、食事摂取することによる肺炎や窒息などのリスクに注意しながら、患者さんの食べる楽しみや家族さんの要望を十分考慮してQOL(生活の質)の向上を目標に取り組んでいます。
主な活動内容:看護師・管理栄養士と協力し、口腔ケア・摂食嚥下のラウンドを各2週間に1回実施、OHAT・KTチャートなどを用いて評価、ラウンド結果をチームミーティング月1回実施。
循環器チーム
循環器とは、血液やリンパ液などの体液を身体に循環させるための器官のことで、心臓・血管・リンパ管などのことです。そのため、主に心臓と血管に関連する症状のある方にリハビリテーションを実施することになります。心臓・血管疾患患者さんに対して、病態の進行を抑制・軽減させ、再発や悪化の減少を目的に介入していきます。また身体的・心理的・社会的・職業的状態の改善に向けて、多職種で協調して個々の患者さんに考慮した生活を実現できるように支援していきます。
当院では2022年4月にリハビリテーション科内に循環器チームを結成しました。当院では、慢性心不全・狭心症・深部静脈血栓症(DVT)などが、現病歴または既往歴である患者さんに対して、運動負荷量やリスク管理などに考慮した運動療法を中心に行い、ADLの維持・向上、廃用予防を目的に介入しています。今後、より良いリハビリを提供できるように活動に取り組んでいきます。
主な活動:チーム・リハビリ科内での勉強会、循環器に関する資格取得を目標に活動中。
喀痰吸引実施に向けての取り組み
セラピストによる喀痰吸引実施に向けての取り組み
当院ではセラピストによる喀痰吸引の実施に向けて、医師による講義、他部署から知識・技術の指導により、吸引技術の習得を行っています。